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長野県長野市大町~
穂保~津野~赤沼
民家脇の小さな社と庚申塔


▲貞心寺の南側の集落の「おんま通り」東脇、民家の敷地の隣にある農産社: 立派な鳥居がある

  長沼の各集落には農産社があります。おそらく明治以降につくられ祀られたものだと思われます。名称のとおり、農業の振興や豊作を願って創設された社なのでしょう。信州のいたるところにありますが、長沼ではことに盛んに農産社が建立されたようです。

■六地蔵町の農産社■


▲この小路の東脇(左側)に農産社がある

  六地蔵町の農産社は、貞心寺境内から南に100メートルほどの「おんま通り」の東脇にあります。民家の敷地と隣り合わせの、屋敷神か氏神社のように小さな境内です。
  長沼には、民家の敷地内の一隅に稲荷社などの小さな石祠が祀られた「屋敷神」があります。屋敷神は、同じ姓を名乗る家門が祀る氏神の系列下に置かれているようです。ここは、この辺りの農家の氏神社があった場所かもしれません。
  農産社の祠の脇には庚申塔や小さな石祠が置かれています。鳥居の横には石碑があって、3句の俳句が彫られています。江戸時代の後期、長沼には小林一茶が訪れて農民たちに俳諧の指導をし、数多くの俳人が育ったそうです。


▲石碑には秀逸な俳句が彫られている


貞心寺西脇のおんま通りの南にある集落の様子

水害後に土台が補強修復された鳥居

農産社の祠脇には庚申塔や小さな石祠が並んでいる

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