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長野県上伊那郡辰野町〜塩尻市
 
 
しだれ栗の自生地

  小野宿から諏訪湖に向かう山中にじつに不可思議で奇妙な森があります。小野峠の楡澤と呼ばれる窪地にある「枝垂れ栗」の群落です。国の天然記念物に指定されています。


▲勝弦山裾野の高台に位置する東照宮の拝殿


三つ葉葵の紋が光る東照宮の標柱▲

  「しだれ栗」というのですから、栗の木の枝が垂れ下がっているのですが、幹や太枝が螺旋を描くように曲がりくねっているのです。じつに奇怪な姿で、もし栗の世界に「魔王」というものがあるとすると、それはおそらくこんな姿ではないか、と想像できます。
  この奇妙な植物は、突然変異ミューテイションによって出現したそうです。そういう遺伝子の突然変異がどんな植物にも発生するそうですが、それにしても奇妙な姿です。しかも、これほどの規模で枝垂れ栗の樹が群生することはめったにないようです。
  その昔、人びとはこの奇妙な姿の樹林を天狗の仕業だと畏れていて、近づかなかったそうです。

■グーグルマップ■

■「天狗の仕業」と恐れられた森■

  古い中山道のうち、小野下町から谷間をのぼり小野峠越えに諏訪湖にいたる道があります。古代には東山道が通っていたようです。
  この道沿いに小野峠の山頂の少し手前に楡澤という窪地があって、窪地を取り囲む山腹北斜面に枝垂れ栗の樹林が広がっています。この辺りの標高は1000メートル前後から1200メートルです。
  その昔には、この窪地は湿原だったと思われます。今では比較的に乾燥した草原になっています。枝垂れ栗の自生地に面積は3ヘクタール余りで、800本くらいの個体が群落をなしています。そのうち幹の直径が1メートル以上のものが200本もあるのだそうです。
  ところが、そういう古木は枯死しかけているものが目立っていて、実際に枯死してしまった巨木も目立ちます。やはり温暖化・乾燥化が影響しているように見えます。
  そこで、枝垂れ栗の保護増殖の努力が取り組まれていて、果実(栗の実)を育ててそのなかから枝垂れ特性をもつものを自然林を維持する形で補植しているのだとか。


窪地の集を取り巻く斜面

奇妙に曲がりくねった幹と太枝

谷間の草地を囲む尾根山腹に樹林がある

窪地には小さな祠と鳥居がある
 
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