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長野県塩尻市広丘
郷原~堅石~原新田
郷原宿の堅石地区

  善光寺街道郷原宿のうち郷原集落は郷福寺から南の部分です。宿駅の街並みとしては、寺から北側の堅石集落まで続いていたようです。というのも、本棟造りの商家風ないしは村役人宅風の町家がいくつも通り沿いに残っているからです。
  とはいえ、往時は郷原とのあいだに田畑や樹林が割り込んでいたかもしれません。
  そして、現在の堅石中町から1キロメートルほど距離を置いて前新田集落がありました。そこにも街道沿いに広壮な本棟造りの古民家が集まっていたようです。このあたりまでが、伝統的な家並みが見られる「郷原街道」と呼ばれているようです。
  今回は、郷福寺の北側から堅石中町まで、およそ800メートルほどを歩いてみます。


▲郷原宿の外れの堅石の古民家 冠木門があるので集落の村役の住居か。木蓮の花が美しい 【撮影4月中旬】。


▲堅石地区の本棟造り古民家 : 低いシルエットの大きな屋根

■郷原街道■

◆堅石集落◆


▲広壮な大棟造りの古民家

  ところで、郷原街道には古民家からなる懐かしくも美しい街並み景観があるのですが、この通りは交通が激しい県道294号です。したがって残念ながら、のんびり脇見をしながら街歩きするわけにはいきません。
  古民家を近くで見ようとして、道路を横断するときには、十分左右の交通状況に警戒してください。
  景観の美しさが再評価され探訪者が増えるよりもずっと前に、高度経済成長にともなう自動車交通路を優先的に建設する――歩行者よりも自動車を優先する都市づくり政策――時代が長く続いたのです。
  そのことに留意して街歩きを楽しんでください。

  さて、善光寺街道を南から歩いていくと、郷原集落は郷福寺の辺りで終わりになります。少なくとも通りの寺院側(東側)は往時は樹林や田畑で取り巻かれていたのかもしれません。
  そこでわずかな空間で集落の家並みが途切れていたのではないかと想像できます。少し間をおいて堅石集落となって、これが郷原宿の北側街区となっていたのではないでしょうか。


▲家屋と道のあいだに前庭がある

▲前庭の植栽が美しい

▲湯便局の居住部分は古い造りか

◆新たな宿場街の建設◆


規模はやや小さめだが造りが端正な古民家

正面からの様子。雀脅しは立派。

かなり古い造りの古民家。村役人の居宅だったものか。

通り沿いの前庭がじつに美しい景観要素になっている

堅石仲町の交差点付近

住宅だけでなく、前庭も丹精されていてみごと。

木蓮の花盛りだった

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