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長野県上田市
 
 
石畳の街通り  

  柳町通りには、上田の都市集落が17世紀のはじめ、真田家の城下町として発足した頃から続いている商家の家系があります。
  そのなかでも岡崎酒造は1665年創業の老舗で、今でも酒造りの業務を盛んにおこなっています。商品経済に照応した産業としての酒造業は、ある程度まとまった人口の集積がなければ成り立ちません。だから、17世紀の半ばには、上田宿はかなり発達した都邑集落を形成していたはずです。
  また、地酒造りに回せるほどに米の余剰が生産されるくらいに、近隣の農業が成長していたことを物語っています。

▲柳町の街並み 蔵造りで「うだつ」を上げた家並みは石畳の路に似合う

  柳町を横切る矢出沢川や蛭沢川は、真田家の時代に、城砦の縄張り(防御設計)構想に沿って本来の流れは改造され、城と街集落の防衛のために開削され、整備された河川です。町割りも真田家の防御構想に沿ったものだったでしょう。
  北国街道が本格的に創設整備され始めるさいには、街道は真田家によって形づくられ、その後成長した街並みに合わせて道筋がつくられたのではないでしょうか。

■石畳と蔵造りの家並み■

  北国街道の上田宿としての面影を残す柳町通りをゆっくり歩いてみましょう。
  やはり、伝統的な和風の建築様式の家並みは背丈が低くて、周囲の山並みを眺められるし、空が広く見えるので、心が穏やかになります。


▲大きな瓦屋根でどっしりした商家


▲屋並みの間にのぞく庭木の緑

◆庭木がのぞく屋並み◆

  街道は石畳、家屋は蔵造り風。でも街並みには冷たさが感じられません。木造で家屋の柱や格子窓も木製で、柔らかさを醸し出しているからでしょうか。
  そして、庭の樹木が伸びて低い塀の上からのぞいている風情が、さらに柔らかな印象を加えます。
  日本の旧街道の街並みは、自然との近さというか、周囲の農村田園風景との親近感を持っているのです。


▲不思議な空間「木来歩」

  柳町通りの中ほどを過ぎると不思議な空間「木来歩こらぼ」があります。喫茶・食事処の集合のようです。
  営利のためというよりも、街づくりのために人びとが集う空間を生み出そうという心意気が感じられます。
  そこには、若者から年配者まで、さまざまな年代の人たちが出入りしています。いくつもの店が協業しているという意味でも、さまざまな人びとが協力しているという意味でもコラボなのでしょう。


漆喰蔵造りの家が並ぶ

通りから近くの山並みも見える

餅屋伝介も看板がいい
 
蔵造り町屋の喫茶・食事処「森文}

喫茶・食事処の集合「木来歩こらぼ

開店準備の風景

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上田城跡公園の案内図

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