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長野県長野市戸隠
深い山林のなかの参道  To put your mouse on the words "Summary in English", articles in English come out.

  10月初旬、すでに紅葉が始まった戸隠高原の奥社参道をめぐり歩いてみました。深い森の樹々はじつに多様です。もちろん針葉樹は葉の色をあまり変えていませんが、落葉広葉樹でも、果実を実らせて葉を黄変ないし紅変させて冬の準備を整えたものもあれば、まだ濃い緑の葉を保っているものもあります。
  とはいえ、高原の秋は駆け足で過ぎていきます。参道入り口から奥社拝殿まで歩いて、晩秋の気配を漂わせ始めた奥社参道の姿をお伝えします。


▲奥社参道脇の森のなかから眺めた戸隠山の姿


▲ウルシの葉はすでに紅葉している

Summary in English Walking around Togakushi-Okusha

Togakushi has been well known as sanctuary place where the old shrines are standing.
The origin of Togakushi Mountains was told in the mythologic story of Japan country making. The Greatest Goddess of the Japan- creation, Amaterasu, was hiding into the cave behind the huge rock-wall called Ama-no-Iwato, i.e the rock wall of heaven.
Amaterasu was the lady-God of the sun, giving sunshine onto the country. The word 日本 means the sun-rising land. Her hiding behind the rock-door meant the lack of sunshine and day light.
Her fellow Gods made effort to open the rock-door and to let her come outside, by letting her listen to the sound of splendid festival. Amaterasu was interested in the event outside, and open the rock-door slightly. Then the Strongest God, Tajikarao, pulled the rock-door and threw it far away. The rock-door landed on a place of northern Shinano and formed the mountain of Togakushi which means hiding the rock-door among mountains.
Thereafter Togakushi became the most famous as sacred place and many esoteric trainees came there. In 9th century Tendai ascetist group built Kenkoji temple and founded a base for esoteric training.

Togakushi Shrines were once some parts of Kenkoji Temple of Togakushi-zan belonging to the Tendai School of Japanese Buddhism. It was one of the most famous ascetic training place.
Okusha shrine was Oku-no-in, the deepest halls, Chusha shrine was Naka-no-in, the midway halls, and Hokosha shrine was Hoko-in, Hoko halls. There were standing many halls and cathedrals in the village especially in front of Zuijinmon of Okusha. Perhaps on the place where now Ootorii is standing once a huge turret-gate called Daimon, i.e. the huge gate, was standing.
About 400 – 350 years ago, Matsushiro clan of Sanadas transplanted cedar trees along bpth side of the approaching way to the deepest hall of the temple under the order of Shogunate government.
However almost halls and cathedrals were destroyed under the administrative order of Meiji government. The pilgrim-lodges was forced to move to the place near Chusha or Hokosha. Thereafter only the shrine houses have been conserved.

■奥社参道を歩く■

◆戸隠高原の晩秋は始まっている◆

  気候温暖化のせいか、信州の高原でもしだいに紅葉の時季が遅くなってきています。
  それでも、高原の山林のなかには季節の変化に敏感に反応する樹木(植物)があって、10月上旬に紅葉・黄葉や落葉を急ぐものが目立ってきました。
  戸隠神社奥社の近くでは、紅葉の季節が着実に進んでいました。
  この付近の標高は1200メートル近くで、軽井沢よりも100~150メートルほど高いうえに、ずっと北に位置しているので、晩秋はもうすぐ目の前に近づいているようです。
  奥社参道は県道36号の北側から始まりますが、中社の西脇から奥社参道に連絡する遊歩道を歩いてくることをおススメします。


▲参道入り口脇の竹細工センター

▲大鳥居前を流れる沢、さかさ川

◆参道入り口付近の様子◆

  奥社参道入り口付近には食事処や蕎麦店がありますが、そのほかに戸隠民俗資料館や戸隠忍法資料館/忍者からくり裏屋敷、竹細工センターもあって、ここだけで1日過ごすこともできます。参道の西側は越水ケ原という湿原地帯で、戸隠森林植物園となっています。木道を歩いて森林浴するのもいいでしょう。
  この辺りは信州でも有数の豪雪地帯で、例年2~3メートルほどの積雪になります。したがって、水源は豊富で、一帯が湿原となるのです。


▲参道脇を流れる沢。豪雪地帯で豊富な水源に恵まれていて、森林のいたるところの沢や湿地にミズバショウの群落が見られる。

◆奥社参道を歩く◆

  この日(2016年10月8日)、戸隠は天気が回復して青空が広がりました。奥社近くの森の樹間から戸隠山の切り立った岩稜がくっきりと眺めることができました。この岩稜は、まさに鋸の歯のように狭い幅で、登山には相当の覚悟が必要です。
  その昔は、密教の修験者たちが命がけでこの岩稜を渡っていったそうです。岩稜の中腹には修験者がこもって修行した岩庇の下の洞がいくつも残されていて、なかには小さな祠や石仏もあるようです。

  私は、戸隠神社中社脇の参道を歩いて奥社参道前の駐車場まで行き、しばらく休んでから、深い森林のなかを往く奥社への参道を歩き始めました。
  ここでは、すでに晩秋の気配や兆候が着実に近づいてきていました。
  ウルシやヌルデ、ナナカマド、そしてアケビや蔦などの蔓植物はいちはやく紅葉しています。
  奥社参道の周囲は原生林で取り巻かれています。圧倒的な自然のなかに取り込まれているという感じです。
  参道の西側(左側)は森林植物園となっています。植物園への連絡路は参道脇にいくつもあって、阿古に足を踏み入れると原生の自然林を体験できます。


▲参道から森林植物園への通路


戸隠忍法資料館/忍者からくり裏屋敷の前の白樺林

秋の強い陽射しが射し込む樹林

県道を下りて参道入り口に向かう

大鳥居と下馬標柱

参道は原生林に囲まれている

静寂のなかに木の実が落ちる音が響く
蔦やアケビなどの蔓植物は紅葉している

杉も混じる混合林

大自然の胎内を遊歩するような気分
茅葺屋根、朱塗り随神門

随神門の先には杉巨木の並木。
幽玄な世界に入っていくようだ。

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戸隠奥社参道入り口付近の様子。戸隠高原を楽しみリラックスできる施設がいくつもある。

 
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