安曇野拾ケ堰をめぐる　２

安曇野をめぐる自転車道

拾ケ堰は、豊科南部から穂高まで安曇野の中心部を縦断していますが、河畔・流域には自転車道が整備されています。松本市島内の拾ケ堰の畔から始まって、豊科、三郷、堀金を経て、穂高公園辺りまで、15キロメートルほど続く自転車・遊歩の専用道路です。
この自転車道は「あづみ野やまびこ自転車道」と呼ばれています。

▲拾ケ堰河畔にある「じてんしゃひろば」。ここは散策者やサイクリスト（ロードバイカー）の拠点となっている。

なかでも安曇野市三郷明盛にある「じてんしゃひろば」は、春には桜並木やシバザクラが美しく咲く河畔公園で、サイクリングの拠点となっています。

▲堰河畔の桜並木に沿って伸びる自転車道

そこはネット上でも多数の写真が公開されている名所で、首都圏や京阪の自転車乗りにとっては「聖地」ともいえるほど憧れの場所になっているようです。
上掲のシバザクラが繚乱する「じてんしゃひろば」の写真は2018年４月12日の取材で撮影したものです――桜は例年よりも１週間以上も早く満開になり、散り始めていました。この日も調布市からクルマに自転車を積んできたロードバイカー（60代後半だとか）が、ここで支度をしてサイクリングに出発していきました。「一度ここに来たかったんですが、夢がやっとかないました」と目を輝かせていました。

■おススメは安曇野ライド■

▲拾ケ堰にはカルガモが居着いている今回は「安曇野を自転車で走ろう！」という視点で拾ケ堰を紹介します。もちろん、遊歩も素晴らしい体験となります。「じてんしゃひろば」の周囲には広い駐車スペースがあるので、ここにクルマを停めておいて歩くのもいいでしょう。「ひろば」にはお手洗いも水場もあります。また、絶景撮影におすすめポイントも標示があります。安曇野をはしる大糸線の主要な観光拠点駅にはレンタル自転車店がありますので、借りてサイクリングという手もあります。「ひろば」はＪＲ大糸線南豊科駅から800メートルほろのところにありますから、鉄道でレンタル自転車サーヴィスがある駅まで行って、そこから拾ケ堰沿いに自転車道を走るのもいいでしょう。サイクリングや散策でおススメの楽しい場所を紹介しておきます。穂高川沿いの公園緑地地帯では、わさび農園がいくつもあります。淡水業の養殖場もあって、釣りや水辺の美しい風景を堪能できます。また、伝統的な景観の古くからの集落で古民家や神社などを探し回るのもいいでしょう。その目的におススメの場所は堀金烏川地区です。道の駅「安曇野ほりがねの里」から北に１キロメートルほどの一帯には、古くからの村落がいくつも集まっています。拾ケ堰沿いに走ると、とりわけ伝統的な集落景観を目にすることができます。 ▲「ひろば」には季節ごとに咲く草花がある ▲７月下旬でも水辺は涼しい北アルプスを開閉にした広大な田園地帯は拾ケ堰流域のどこでも楽しめますが、とくにおススメなのは豊科から三郷、堀金辺りです。これは「じてんしゃひろば」の近辺です。しかも、堰の南側にはいくつも集落があって、人びと暮らしがある農村風景や古民家も見つけることができます。 ▲常念岳を背景に水面に浮かぶカルガモ	堰河畔の自転車専用道路畔の桜並木は葉桜も美しい自転車で田園を走ろう夏のじてんしゃひろば（７月中旬撮影）木陰が水面に映る涼し気な風景
	じてんしゃひろばのシバザクラ遅咲きの桜は開花し始めだった
	北西方向には残雪の常念岳
	堰は安曇野豊科をゆったり流れていく（北西向き）
	豊科では用水幅が最大になる