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長野県上伊那郡辰野町〜塩尻市
 
 
南小野下町


▲小野下町から上町方面を眺める(明倫館裏の高台のお堂から)

  南小野には、本棟造りの古民家がところどころに残っていて、旧街道宿場街の面影を見つけることができます。町屋古民家の多くは小野上町にあるのですが、下町かいわいにもいくつか残されています。


▲中央の道路は国道153号。右手の道が小野街道(小野下町交差点)

  ところで、南小野の「上手」と「下手」の区別は何を基準にしているのでしょうか。三州街道(伊奈街道)の経路では、南側の方が三河に近く、したがって京洛に近いはずなのですが、「下町」となっています。。そういえば、塩尻宿でも「上」と「下」の命名が、ほかの中山道の宿場とは逆で、不思議に感じましたが。
  それにしても、南小野の上町と下町との順づけは、小野宿が中山道から外れて三州街道だけの宿場になってからのものだと思います。というのは、牛首峠回りの古い中山道の道順では、下町の方が木曾路に近く、京洛に近いので、「上手」とされたはずですから。

■下町は小野街道との連絡地■

◆初期中山道小野宿の入り口◆


▲牛首峠に向かう小野街道(初期中山道)

  下小野交差点は、かつては三州街道が小野街道と出会う地点でした。初期の中山道の小野宿(南小野)の入り口だったであろう地点です。⇒地図を参照する
  交差点北西脇には、明倫館という扁額を掲げた建物があります。それは、明治時代はじめに明正学校の校舎として建てられたもので、現在は生涯学習センターになっているとか。

  交差点から南に伸びるのは国道153号で、小野川沿いに南下する三州街道です。道脇に本棟造りの町屋古民家があります。建物の北面の妻入玄関に回ってみると、この古民家は伝統的な構造をとどめているようです。立派な町屋です。宿場の南の端なので、往時は旅籠を営んでいたのかもしれません。
  この辺り下町交差点付近には、ほかにも修復された本棟造りの古民家や白壁土蔵がいくつかあって、何やら郷愁を誘う趣です。

  さて、明倫館の裏手の山腹高台には小さなお堂があります。周囲には古びた石の墓碑が多数並んでいるので、もとは寺があったと思われます。小さなお堂なので、十王様を祀ったお堂かもしれません。


▲お堂脇には墓石群が見える

  この辺りには、南小野の歴史や伝統を秘めた建物がいくつも残っているのですが、説明がありません。
  見るからに謂れのありそうな建物遺構群なのに、説明がないのはじつに残念なことです。
  しかし、街道沿いの集落の家並みには古民家が多く、強い郷愁を感じる風景が連続しています。


明倫館の遺構建物。小野下町交差点にある。

交差点近くの国道脇に本棟造りの古民家がある

妻入玄関側の様子

雀踊りを切妻屋根に載せた本棟造り
下町交差点付近の建物群。背景は水晶山。

明倫館の裏手の山腹高台のお堂

本棟造りの古民家
古民家に腰板張り白壁土蔵が隣接
 
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