本文へスキップ
長野県佐久市前山
 
 
 
近隣の景観渉猟  

  貞祥寺の周囲と前山近辺の風景をめぐり訪ねてみましょう。

信州の初夏の強い陽射しは、樹木や建物の輪郭を際立たせ影を闇のように深くする

  さて貞祥寺までの道筋というか交通アクセスを説明しておきましょう。上信越自動車道の佐久小諸ジャンクションで中部横断道――未完成なので今は無料――に乗り換えて佐久南の出口で国道254号線に下りて、佐久穂、富岡、下仁田方面に向かいます。
  2キロメートルほど東に走ると国道141号線に出会い、そこを右折し南下し、これまた2キロメートルほどで右折(西方)する道脇に貞祥寺への案内標識が出ています。蓼科スカイラインで西に1キロメートルほど行ったところです。

■前山洞源湖の近隣■

  貞祥寺が位置する佐久市前山は、軽井沢と蓼科高原や白樺湖を結ぶ線のちょうど真ん中にあります。
  高原と高原を結ぶ盆地の端、蓼科にのぼっていく丘陵の入口ともいうべき場所です。2.5キロメートルほど北東に野沢の市街地があります。野沢の街あるきは、次の記事で特集します。

  右上の写真の狭い舗装道路をクルマで登り、身体の不自由な人や歩行困難な人は、この道から寺の堂宇に行くことができます。
  その道の直下には「平和記念碑」が設置されています。太平洋戦争の悲惨な体験をした元兵士が平和を願って建立したものを、ここに移設したとか。

◆洞 源 湖◆

  貞祥寺の参道の下には洞源湖があります。洞源とは、古くからのこの辺りの地名ではないでしょうか。貞祥寺の山号も「洞源山」となっています。
  洞源湖は、全体として整った長四角の形をしているので、本来は、片貝川の支流の水をためてつくった、水田灌漑用または治水用の池だったではないでしょうか。
  しかし、最近では本来の目的に利用されなくなったため、湖中に足が密生して泥土が堆積し、保水量はかなり少なくなったようです。

  そして、むしろ近隣住民の保養地として利用されるようになり、湖畔にはマレットゴルフ場やクアハウス、遊歩道が設置されたのかもしれません。

  湖畔の遊歩道や道路沿いにはたくさんの桜の木が植えてあって、みごとな並木をつくり上げています。春には花見の名所となっています。美しい花を咲かせた並木の景観写真は、この最初の記事ページに掲載してあります。

  ところで、湖畔には5月中旬から下旬になると、みごとな花を咲かせるツツジが数本あるのです。花の色や葉の形などからすると、どうやらレンゲツツジらしいのです。
  しかし、レンゲツツジは本来は標高2000メートル前後の山岳や高原に育成する植物で、しかもこれほどには大きくなりません。
  考えられるのは、数十年前に蓼科高原や美ケ原高原などから、ここに幼木を移植したのではないかということです。
  山岳・高原に比べればはるかに温暖なこの地に根付いたレンゲツツジが、こんなに大木なったのではないか。私は、勝手にそんな空想を描いてみました。

【写真上】蓼科スカイラインから浅間山を展望
【写真下】美笹湖:洞源湖の脇を通る蓼科スカイラインを登っていくと、6キロメートルほどで美笹湖という人造ダム湖があります。ハイキングやキャンプに向いた高原の湖畔風景です。

知客寮や本堂にのぼる舗装道路
平和記念碑

洞源湖の畔

洞源湖の南端の様子

洞源湖の周回する歩道。桜並木がみごと。


湖畔のツツジ。樹高は3メートルほど。
 濃いオレンジの花が陽を浴びて輝く
 

次の記事を読む | 前の記事に戻る

 
貞祥寺界隈とっておき情報

企画取材中

  •  
  •  

街歩き絵地図

  • 企画制作中
信州まちあるき

別所温泉と塩田平

別所温泉と塩田平を特集

木曾路をめぐる旅

妻籠と馬籠を特集

奈良井まちあるき

木曾路・奈良井宿を特集

  • 木曽路、奈良井の歴史散歩
  • 街並み景観見て歩き
  • フォトギャラリー など