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長野県上田市別所温泉〜
塩田平

  常楽寺の駐車場のすぐ下を南西に向かう小径が通っています。百日紅サルスベリの並木に沿った石畳の小径です。
  左手に温泉街を見下ろしながら歩く遊歩道ともなっています。
  この道を250メートルほどこのまま南に歩くと、安楽寺の参道に出ます。

山裾の小径

山裾の小径。西に歩くと、安楽寺の参道に出ます。
三重塔特集の安楽寺の記事を見る

■安楽寺■

  安楽寺の参道は幅の広い石畳になっています。視界の先には、夫神山の山頂が展望できます。
  参道の脇には、池があって、蛙のサンクチュアリになっています。春にはカエルたちが産卵にやってきます。

  安楽寺の本堂や座禅堂、鐘楼などもまた高台にあります。山の斜面に沿った石段の上にあって、鬱蒼たる杉並の下を歩いて登ることになります。
  急な石段がきつい人たちには、もう少しゆるやかな坂道が脇にあります。

  山門をくぐると、これまた端正に手を入れた庭園が迎えてくれます。
  右手には大きな鐘楼、正面に本堂、左手に座禅堂があります。本堂の左手奥、山腹を登った霊園のなかに国宝、八角三重塔が控えています。

  霊園には、昼でも暗い樹林のなかの階段道を登っていきます。すぐに杜の木陰が途切れて明るい空が現れます。
  見上げると、まぶしい空を背景に三重塔がそびえています。

  塔を下から見上げると、屋根を支える多数の垂木が放射状に広がっています。二段の垂木は滑らかで美しい線を描いています。
  その下には、荷重を分散しながら塔の重みを支える肘木などの詰組(複雑な木組み)が配されています。これまた見事な意匠です。
  塔の天辺には相輪があって、九輪(9つの輪)の上には古風な水煙があり、先端には宝珠が設えてあります。

  三重塔は鎌倉時代の末、1290年前後に建立されたといいます。当時の中国(宋朝)から禅宗とともに渡来し和風化された建築様式で、禅宗様(唐様)建築で現存するものとしては、日本最古のものだということです。

  一番下の階層(初層)には、庇が2つある。が、上の庇は雨よけ、霧よけの庇である裳階(もこし)として設けられ、これは屋根の階層には数えないものだといいます。
  その上に第二層と第三層の身舎と屋根庇が乗っている。きわめて稀な様式だと思う。

  鎌倉時代には、安楽寺は禅宗の仏教研究学府としてきわめて高い格式を得ていたと伝えられています。

安楽寺の参道
石畳の参道の脇には池がある
石段の上の山門
老杉に囲まれた石段を登ると山門
境内
見事な鐘楼の奥に本殿と庫裏
本堂
本堂の背後に迫る山林
三重塔
山の中腹の霊園にある三重塔
塔を見上げる

▲八角三重塔

  森に囲まれた霊園のなかに八角三重塔がそびえ立っています。放射状に配された垂木がじつに美しい。
  周囲を樹林が取り囲んでいるため、明暗の差が激しくて撮影が非常に難しいのです。水煙の先端は、まぶしい光のなかにかすんでいます。
  ところで、三重塔を含めた仏塔は正式には仏舎利殿といい、釈迦の遺骨を祀る廟堂だといことです。

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