姨捨 放光院長楽寺境内の絵地図

  このページに掲載した地図は、いずれも長楽寺の境内に設置された千曲市製作の案内板からの引用です。
  上の絵地図によると、姨捨山放光院長楽寺の山門は、月見堂の下の石段をのぼってくぐるようになっています。ということは、参詣の「正式」な道筋からすると、長楽寺下の東側にある更級川沿いの棚田からのぼってきて、石段をのぼり山門から境内に入るということになるのでしょうか。
  多くの寺院は、あたかも山に登るように低いところから高いところに進むという流れでお詣りするようになっているようです。やはり、信仰によって「自らを高める」という精神の過程を空間化し、精神の昇華を視覚化するという狙いがあるのかもしれませんね。
  しかし現在は、本堂の上の姨捨観光会館の駐車場にクルマを停め、道路を横切って長楽寺の境内に入るというのが観光の主要経路になっています。句碑や歌碑を眺めながら、月見堂の脇から境内に入る人もいます。要するに自由にお詣りできるわけです。

  それにしても、姨捨の棚田と長楽寺は、山腹斜面に点在する大きな凝灰礫岩塊も含めて、一体的な風景をなしています。棚田と名月の里は、和歌や俳句の巡礼の聖地ともなっています。
  境内や小堂から眺める棚田の景色は雄大で美しく繊細でもあります。そして、眼下の平地には千曲川が流れていて、その北の先には長野善光寺があって、さらに下流で犀川と合流します。千曲川が流れる平地は善光寺平(長野盆地)で、そのはるか東方には菅平高原から志賀高原へと続く山脈が眺望できます。

◆姨捨棚田地帯の地図◆

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